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今年の2月の終わり頃だったでしょうか。

立春に久留米絣(くるめかすり)のグリーンドットを発売してひと息ついた頃、
マアルのスタッフ小田がわたしに
『そういや、生成りの絣って出来ないんですかね?』と聞いてきました。

絣(かすり)は、糸を絞って染める「くくり」という工程を経て、織りあがった生地に掠(かす)れたような模様ができることから「かすり」と呼ばれるようになったくらいだから、くくりの工程、絣の模様が大特徴ではあるけれど、

無地も織ってらっしゃるのを知っていたので多分できるだろう、と思い、
いつもお世話になっている下川織物さんにすぐメッセージで確認したら
織れますよーとお返事をいただきました。

ただ、この夏は別の新商品を出す計画もあったし、
グリーンドットを発売したばかりだから、
そんなに次々と久留米絣を続けるのはね、、でもきっと「生成り」はいいね!
来年の夏とか、覚えておいて候補にしましょうよ、と小田に話し、
私の中の「マアルのいつか」と書いてある棚(脳内にあるんです^^;)に上げていました。

履き続けてくたくたに馴染んだグリーンドットのロングパンツ

ところが4月。
マスク必須の世の中になり、マアルの4月はマスク発売とオンラインショップのリニューアルと初のオンラインショップB品市でぐおーっとなっていた、その裏(裏?っていうと悪いことしてそうですが、そうじゃなくて秘密でね)、
夏マスクの試作もすすめておりました。
(今年は花粉症皮膚炎と合わないマスクの刺激とでいつも以上に首と顔の肌にダメージが。。やっと顔は落ち着きつつあります)。
その頃、リモートワーク中、かなりの頻度で履いていた久留米絣のグリーンドットロングパンツ
次女が欲しいというので、まだ早いわ!と(鬼母)言いつつ、いかにこの生地が気持ちいいかと滔々と語っていた(ひどい、、私)とき、
「いつかの棚」からひゅんと降りてきたのが「生成りの絣」。

生成りの縦糸をかけたところ(写真:下川織物さん)

4月後半、下川織物さんに相談したところ、GW明けからすぐ織り始めてくださいました。いつもだったら絣のくくり工程など含め3ヶ月かかるところですが、
染めが不要なこと、オーガニックコットン糸があったこと、そして何より、、、
昨今のコロナ禍で。。喜んですぐ取り掛かってくださったのが本当にありがたかったです。

もちろん、マアルの肌着用に、オーガニックコットン糸を使うだけでなく、
通常よりも少なめの縦糸で緩めに織っていただきました。

写真:下川織物さん

マアルのinstagramに動画をアップしたので、鳴り響く織機の様子をぜひご覧ください。ガシャコンガシャコンという音がわたしは大好きです。

届いた「生成り」のオーガニックコットン久留米絣。
括り・染めをしていない分、糊はごくわずかですが、やはり最初は張りがあります。
すぐに夏用の1枚仕立てのマスクに縫ってもらい、
一度洗って身につけた時「思ったより硬かったか、、」と思ったのですが、余計な心配でした。
2度、3度洗う頃にはもう理想的な柔らかさと、肌から離れる、あの独特の久留米絣の感じ!「キタでー!」と縫製スタッフRに嬉しげに言いました。

左の白っぽいのが久留米絣。右のベージュが既に販売している夏マスク

もちろんこの生地、肌着にして発売します!それは何にするかはまだ秘密(言いたい!言いたいです!ご期待ください)。
ひと足お先に「久留米絣 生成りの夏マスク」として6月15日(月)に販売を開始します。
マアルの小さな工場で担当者が本当に日々一生懸命、1枚1枚縫っています。
毎回あっという間に完売してしまいますが、継続して縫い続けますのでどうぞお待ちいただければと思います。