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タートルネック2026年度、発売してまだ10日経っていないにも関わらず、昨日、グレーのLサイズが売り切れてしまいました。
(出店販売分を除く)。


「タートルネックLOVE」と題して発売時に書いたブログで、
タートルネックと同じくらいグレーの色を愛しているので、「グレーについて続きはそちらで書きますね」と勿体つけて後送りにしてしまった私は

少々焦りながらこちらを書いております(笑)。

その前に、グレーLサイズの完売、ごめんなさい。
さすがに早すぎるので、今、12月中に縫って1月に染められないかの調整をしております。
冬も後半になりますが、今回タイミングを逃してしまった方は、しばらくお待ちいただけたら嬉しいです。

 

「四十八茶百鼠」とは

ついこの前、個人のSNSにも書いたところなのですが、学生時代の私にとって日本史は、

試験が終わったら即、脳内にシュレッダーをかけてしまうほど面白くない、興味が持てないものでした。(今は全然違うから面白いものですね)。

 

そんな私でも覚えているのが「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)」という言葉。
江戸時代、長くに渡って贅沢禁止令(奢侈禁止令)下の暮らしが続いていた頃にできた言葉だそうです。

身分によって服装や使える色が違ったりするのは飛鳥時代からあったようですが、
士農工商、
身分の差を見かけからはっきりさせ、たとえお金があっても武士より豪華な格好をしないよう、商人が幅をきかせないよう、農民に威厳を持たせないよう、
身分によって衣食住厳しく細かく規制した政策。

これが面白い、と言ったら当時苦労した方々から怒られると思いますが、
初物は食うな、とか、浮世絵の出版は控えろ、とか、市民がお金を出してでも熱狂したり、楽しむことをとにかく抑圧したかったんだろうと思われるあれやこれや、まあ実に細かいこと。
倹約精神、分相応といった、今も残る日本人の考え方の一部に、長く続いた江戸時代の影響ってきっとあるのだろうと思います。

工夫と知恵で世界は広がる

話が脇道に逸れないようにしますが、
歴史嫌いの私がなぜ「四十八茶百鼠」という言葉が心に残ったか。

それは、抑圧された中でも江戸時代の人たちは工夫して、許された色「茶・藍・鼠」の種類をどんどん増やしていったこと。
濃淡はもちろん、緑がかった、青みがかった、白みがかった、あの手この手で色の種類を増やし、それを見分けて「粋だね」と楽しむ。

そして、裏地に、素材で許されなかった絹を使ったり、
色で許されなかった赤や黄を忍ばせてチラ見させたりって、
考えるのも楽しくなりそう!

 

歴史に、好きな色が出てきて、こんなに広がっていくストーリーに興奮し、

「四十八茶百鼠」の言葉を踏まえてグレーを見ると、
それまで一色として認識していた「グレー(鼠)」の種類が一気に増えたのを覚えています。

私の宝もの「日本の伝統色カラー見本」にもたくさんの鼠があり、

以前マアルで無為muïのパンツやタートルネックを染めた「深川鼠」、

お茶の利休さんが好んだという「利休鼠」、ほんのりピンクが混ざった「梅鼠」とか、
ご興味がある方はぜひ、「日本の伝統色 グレー」で見てみてください。
楽しいですよ。

タートルネックのブログで書きましたが、
さてこのたび、SNSで「来年のタートルネックの色は何色がいいですか?」のアンケートで

私がこんなにグレーを愛しているとも知らないお客様たちが(笑)選んだ1位が、
とうとう「グレー」!でした!

おおおおおー

何色にしよう?

正確には、「何鼠にしよう?」

なんせ百鼠です。正確にはもっと数はあったと言われています。
色見本を手に、ウハウハと贅沢な時間をいただきました。

百鼠の中から今年のグレーを選ぶ

以前、緑がかった深川鼠をしたので、
今回はシンプルに見える「鳩羽鼠」を選びました。

実際の「鳩羽鼠」は、薄い藤色に鼠が入り、うっすら赤の要素もあるようですが、

マアルではオーガニックコットンの生成り味の入った生地を漂白せず、

そのまま染色してもらっているので本当に少し、暖色の入った、だけど主張のない無彩色に近いグレーになりました。

左にあるのは、実際の生地をテスト染めしたもの。
今回も1発オッケーでした!

真ん中がタートルネックのグレー生地、
その下がタートルネックのコーラルピンクのテスト結果。

そして、実は一番上は、今週11月8日(日)に発売する、ホールガーメントの新色です(初公開)。

好きな色を、
好きな形で、
好きな髪型やメイクで、

好きなときに着られるわたしたち。

江戸の人が見たら天国だね、と言うのではないかしら?

それとも?

色ひとつでこんなに長文を書いてしまいました、お付き合いくださりありがとうございました。